2012.10/04 [Thu]
映画『ザ・ネスト』
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★★★☆☆
孤島の町ノースポートで廃墟と化している科学研究所「インテック」では、今も秘かにバイオテクノロジーの研究が進められていた。一方、この町に戻ってきたエリザベスは、異様な犬の死体を発見する。ハバート博士の調査で、その原因は研究所で開発し、凶暴と化したゴキブリの仕業であることが分かる。
(1987年 アメリカ)
一部マニアの間で絶大な人気を誇る(Amazonの新品価格が3万円て!)ニッチすぎるモンスター・パニック。勘の良い皆様のご推察のとおり、パッケージに写っているのは紛れもなくヤツです。御器噛ちゃんです。
制作は1987年。この時代の映画にCGなんて勿論使われているわけもなく、そうなると本作に大挙して登場するヤツらは当然本物になるわけで。私が虫の中でどうしても受け付けないのがハエでして、あるとき殺虫剤で殺したハエをティッシュで回収しようとした瞬間、そいつのお尻から子供たちがうにょうにょと出てくるのを目撃してしまい、それがトラウマになってハエだけは本当にムリなのです。
そうはいってもゴキブリについてはわりと大丈夫な人なので、屋外で見つけたら平気で踏み殺すくらいのことはやってのけます。それでもやはり、虫の大群が蠢く映像を好き好んで見たいとは思いません。想像しただけで怖気が走ります。
けど、ゴキブリが襲ってくるモンスター・パニックなんて超面白そうじゃないですか。観たい、観たくない、観たい、観たくない――と、しばしの逡巡の末、結局は観てしまいました。ええ、ええ。立派に好事家ですともさ。
で、いざ観てみると意外に悪くない。ひたすらキモいことは確かなのですが、ゴキブリどばーん!なゲテモノ感のみに頼ることなく、モンスター・パニックとしてきちんと楽しめる作品に仕上がっています。
謎の女科学者がゴキブリに噛まれて性的倒錯(?)を覚える変態だったり、主人公が二股男なところも斬新設定。絶賛お付き合い中のアラフォー女子を差し置いて昔なじみの女の子に走るクズさ加減は、いっそ清々しいほどです。
このアロフォーヒロインがなかなかに逞しく、軽快なBGMと共に台所に沸いた無数のゴキブリたちを手際よく調理、もとい始末していくくだりは本作きっての迷シーンでしょう。映画冒頭の、ゴキブリ入りコーヒーを飲んだ主人公の噴きっぷりも素晴らしいものがあります。
クライマックスに登場するネコや人間とゴキブリのハイブリッドはやりすぎだなぁ。生のゴキブリだけでも充分に魅力的だったのに、下手に人間大にしたことで“小ささから退治できない恐怖”が失われてしまったのが残念です。女王ゴキブリも何じゃこりゃ。アレじゃあ、まるっきりホラー映画の怪物じゃん。そこは最後まで昆虫で通してほしかった。
チョーさんが吹き替えを担当しているキャラがニーリックスそのまんまなのは『スタートレック ヴォイジャー』のファンとしては嬉しいところ。こちらの方がずっと昔に作られているんですけどね。
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