2012.09/10 [Mon]
映画『ゴーストシップ』
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★★★☆☆
海難救助用ダグボートの船長ショーン・マーフィーの元へ、ジャック・フェリマンと名乗るパイロットが、巨大な漂流船を海上で発見し、調査して欲しいと頼みにやってくる。彼らは40年以上も前に乗客を乗せたまま消息を立った豪華客船「アントニア・グラーザ号」を発見、一体アントニア号で何が起ったのか? 不思議に思う乗組員に、やがて幻覚と身も氷る恐怖が襲いかかる! (2002年 アメリカ)
地上波で放送があったので録画視聴。実はこの映画、前に放送されたときに途中までは観ていたのですが、何かの用事で最後まで観られなかったため、今回は満を持してのリベンジになります。
本作はホラーと呼ぶには少し迷うところがあり、設定と物語はファンタジー、テイストとしては同じく豪華客船モノの『ザ・グリード』や『ヴァイラス』といったモンスター・パニックに近いです。なので怖さ成分は殆どゼロ、いつどのタイミングで誰が命を落とすのか、どうやって敵を倒すのかに主軸を置いた作品として鑑賞するのが正しいと思います。
豪華客船というだけあってスケール感はさすがのもので、終盤になって敵さんがいきなり「サタンに捧げる魂云々(意訳)」と言いだしてしまうあたりに若干のチープさを感じさせつつも、それでもB級レベルに落ち切らせない絵面を維持しているのは素直に感心します。これがあと少しでも小さな船であれば、本作はたちまち有象無象の類作の中に埋もれていたことでしょう。
冒頭の惨劇を始め、過去の事件の仕掛けがいちいちピタゴラスイッチじみていたりするのも楽しみどころ。リアリティを気にし出したらそれこそいくらでも文句を付けられるのですが、血みどろの悲劇をテンポと演出で喜劇に見せてしまうあたりにもセンスを感じさせます。
ストーリー面は取り立てて捻りもなく、どストレートで意外性のない物語ながら、それでも退屈することなく楽しく観られる作品です。
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