2012.07/10 [Tue]
スター・ウォーズの未邦訳小説をチェックしてみる
3D版『EP1』の大コケ。先行き不透明なスピンオフ刊行。『クローン・ウォーズ 3rd』の地上波未放送……。
ここ最近、「スター・ウォーズ」関連の話題にあまりにも元気がないので
このあたりでちょっと起爆剤というか、布教活動をば。
このブログの訪問者の多くはSWファンではないと思うので最初から説明しますと
かの有名な映画『スター・ウォーズ』は全6部作の実写劇場版と1作のCGアニメ劇場版、
そしてそこから連なる全100話(予定)のCGアニメシリーズ『SW クローン・ウォーズ』が存在します。
さらにその中で、ルーク・スカイウォーカーと帝国との戦いを描いているのが
第1作『EP4 新たなる希望』~第3作『EP6 ジェダイの帰還』までの旧三部作。
時代を遡ってアナキン・スカイウォーカーがダース・ヴェイダーに至るまでの物語を描いたのが
第4作『EP1 ファントム・メナス』~第6作『EP3 シスの復讐』の新三部作となります。
そうした物語の中で映画では描き切れなかった部分というものもどうしてもあるわけで。
そんな映画と映画の間の話であったり、或いはもっと昔やずっと未来の話を
小説で見せてしまおうというのがいわゆるスピンオフ小説と呼ばれる作品たちなのです。
本国アメリカでは未だに出版され続けているこれらスピンオフですが
実際のところ日本ではぜんっっっっっぜん!!売れていないのが現状だったりします。
おまけに出版ペースも明らかに落ちている。もはや本国の作品に追いつくのは不可能です。
それでも、ファンとしてはやっぱり期待してしまうんですよね。
未邦訳のスピンオフをチェックするのに最も見やすいのは
WikiのList of Star Wars novelsページでしょう。
少し前までは更新停滞していましたが、つい最近、新しく編集され直されたようです。
Wookieepediaのタイムラインも一緒に参照するとよりわかりやすいかと思います。
それぞれ気になるシリーズをチェックしてみると
The Old Republic
映画の約4000~3500年前を舞台にしたゲーム「The Old Republic」のノベライズから連なる古代共和国もの。この時代はシスもジェダイもわんさかいて、それらが集団でバトルしまくるというまさにSWファン大歓喜な内容です。公開されている予告トレーラーのクオリティの高さを見てしまうと、どうしても読みたくなってしまいます。
Darth Plagueis
新三部作でも言及されていたパルパティーンのマスターであるシス卿ダース・プレイガスの足跡を追った単発小説。パルパティーンの幼年期、ダース・モールの弟子入りから『EP1』でのナブー侵攻の裏事情、『EP2』のサイフォ=ディアスによるクローン軍発注の真実が解き明かされる作品でもあるようです。位置付けとしては数あるスピンオフの中でも最重要作であり、今後邦訳出版される可能性は非常に高いと思われます。
Jedi Apprentice
オビ=ワンの修業時代を描いたジュニア小説で同作者の「ジェダイ・クエスト」と密接に関わっているシリーズでもあります。クワイ=ガン&オビ=ワンのコンビはかなり気になるところですが、オークラ出版の「ラスト・オブ・ジェダイ」が頓挫し、3D版『EP1』の公開が終了してしまった現在、残念ながら邦訳は望めないでしょう。ただし、比較的英語レベルの易しいジュニア小説ということなので、いずれは原書にチャレンジしたいと考えていたり、いなかったり。
The Clone Wars
TVシリーズ『CW』のオリジナル・ノベライズ。既にヤングアダルト小説として訳されている『SW クローン・ウォーズ』を除くとたったの2作、しかもアナキンやオビ=ワン、アソーカが主役として活躍するというライト層への訴求力も備えているため、個人的には意外と訳しやすいシリーズだと睨んでいます。若かりし頃のペレオン大提督とアソーカの絡みにも興味があるし、なんといってもCG絵ではない長野画伯の表紙でアソーカを見てみたいです。
Republic Commando
「The Clone Wars」の作者、カレン・トラヴィスによるクローントルーパーを主役にしたシリーズ。私がいちばん訳してほしい作品がこれだったりします。というのも、このシリーズは4作目のタイトルが『Order 66』で5作目が『501st』。つまり、オーダー66発令後、クローンたちがどうやって帝国のやり方に順応していったのか、その心境変化が描かれているハズなのです。『暗黒卿ダース・ヴェイダー』で命令に背いてマスター・シュラインを逃がしたトルーパーたちの決断に痺れた自分としては、このシリーズは是非とも押さえておきたい。
MedStar
ソニー・マガジンズで刊行された「クローン大戦ノベル」において、なぜかスルーされてしまった「MedStar」二部作です。戦場の医療班にスポットを当てた作品らしく、『デス・スター』に登場するウリーの過去篇でもあり、ジェダイの治癒者・バリス・オフィーの活躍篇でもあります。バリスが好きなので読んでみたいのですが、あまりにもキャッチーさに欠けるため、どんなにまかり間違っても日本で日の目を見ることはなさそうです。
The Force Unleashed
ゲーム『SW フォース・アンリーシュド』とその続編のノベライズ。第1作が既に訳出済みなこともあり、こちらも邦訳の可能性がないこともなさそうです。前作は旧三部作と新三部作を文字どおり橋渡しした傑作で、反乱同盟軍設立の秘話が描かれています。ジュノやギャレンといった主要キャラに愛着があることもあって、その後どうなったのか興味は尽きません。
Death Troopers
「SW」初のホラー小説。その名のとおり、帝国のストーム・トルーパーたちがデス・トルーパーと化す、いわゆるゾンビものです。本国の評判も上々らしく、日本でもフィギュアが発売されていたりもする人気作。読んでみたいという意見をよく目にするので、大穴で邦訳候補に挙がっていそうな気はします。
Young Jedi Knights
ハンとレイアの子供・ジェイナとジェイセンのジェダイ・アカデミーでの冒険を描いたシリーズ。「ニュー・ジェダイ・オーダー」で大勢登場するアカデミー時代の仲間たちがメインを張っているのが、おそらくはこのシリーズ。人物関係の把握も兼ねて触れておきたいものの、巻数が巻数だけに日本版の刊行は絶望的と言えそうです。
Legacy of the Force
「ダーク・ネスト」三部作以降の、レガシー時代の一発目。ジェイセンの闇堕ち、マラ殺害、アナキンが帰ってくると騙されたタヒーリがペレオン大提督を殺害し、最終的にはソロ姉弟が殺し合うという、読んだ人全員をして「レガシーはバンサのクソ」と言わしめる問題作。けれど、やっぱり読みたいものは読みたい。まあ、これも邦訳はまずありえなさそうですが。
Crosscurrent
レガシー時代の二発目。過去のシス卿が不慮の事故によって未来にタイムスリップ、そこで銀河の支配を画策するという時間ものです。「スタートレック」ならばまだしも、まさか「SW」でタイムスリップが出てくるとは思いませんでした。ルークたちどころか有名キャラが殆ど関わってこないだけに訳されることはないでしょうが、これまた気になる作品です。
Fate of the Jedi
レガシーの流れを汲んだ本流の続編。フォース感応者が突然の精神疾患に襲われ、ジェダイ・オーダーを追われたルークとベン親子が亜流のシスたちと組んでその原因を突き止める旅に出る。シディアスらとは別ルートでシスが生き残っていたとか、もはややりたい放題ではありますが、ヴェスタラちゃんとベンのシス×ジェダイな恋愛関係とか、かなり読んでみたいものがあります。
――と、こんな感じではありますが、ここで以前、高貴さんのブログにあった
「新作を3冊ほどリーディングしていて、うち2冊は出版に漕ぎつけたい」の3作が何かを考えてみましょう。
この“新作”が“ボバ以外の”という意味なのか“新しく刊行された”なのかはわかりませんが、
これまでの作品チョイスを鑑みるに
☆ダース・プレイガス
☆選択
○ダース・モール伝
○フォース・アンリーシュド2
△デス・トルーパー
あたりが有力そうです。
どちらにしてもファンはただひたすら待つのみ。続報に期待しています。
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- [スター・ウォーズ クローン・ウォーズ Season 1]
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