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300冊の積読本もなんのその、本や映画の感想などをつらつらと述べてみたり。

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アニメ総評:『這いよれ!ニャル子さん』

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滝山真哲

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★★★☆☆
「いつもニコニコあなたの隣に這いよる混沌、ニャルラトホテプです♪」銀髪の美少女が、とてつもなく意味不明なキャッチフレーズとともに現れた! クトゥルー神話の邪神「這いよる混沌」ニャルラトホテプ、長いので略してニャル子。「生ける炎」クトゥグアのクー子や、「名状しがたきもの」ハスターのハス太も加えて、底知れぬ暗澹たる恐怖とラブ(クラフト)コメディがここに開幕! 八坂真尋やニャル子を狙って、次々と地球にやって来る邪神たち。それを迎え撃つニャル子の宇宙CQC。宇宙規模で繰り広げられる壮絶な事件の真相とは? 全12話。


 アニヲタへのリハビリとして久々に深夜アニメらしい深夜アニメを全話鑑賞しました。少しアニメから離れているうちに自分の中で豪華声優陣だと思っていたメンツが「キャストが5、6年前」よばわりされているのには驚きましたね。確かに、自分がアニメを観なくなってから知らない名前、知らない声優さんが増えていて、いつの間にやら世代交代が起きているじゃないですか。まぁ、本作に関してはギリギリ浦島太郎状態にならなかったのですけど。

 と、いうわけで『ニャル子』です。宇宙人の女の子がある日突然主人公の目の前に現れて――という、いわゆるオチモノ系居候型ラブコメで、ヒロインがオタク趣味、作品全体のアニメや特撮のパロディとネットスラングが散りばめられているのがイマドキでしょうか。
 真尋さんにあけすけに迫り、その度にフォークで返り討ちにされるニャル子は阿澄さんの声も相俟ってそりゃあ可愛いですよ。巷では“(」・ω・)」うー!(/・ω・)/にゃー”なんて顔文字と共にOPの「太陽曰く燃えよカオス」がえらく評判を呼んでいますが、ED曲「ずっと Be with you」の“この地球を満喫中”の部分がミラクル可愛すぎて悶えます。

――が。が、ですよ。ちょっとこれはキャラクターに偏重しすぎというか、やっていることがあまりにもくだらない。掛け合いだけ観ているのならともかく、物語としてはあまりにも内容がないよう」です。
 しかも、ニャル子のおバカなボケに真尋さんが辛辣なツッコミを入れる、といった構図ありきで考えられているのか、第1話でニャル子と真尋さんが出逢ってから殆ど時間が経過していないにも関わらず、一緒にアニメショップに行って漫才会話を繰り広げたり、と観ていてかなりの違和感があります。
 序盤の命を助けて貰いながら始終偉そうな真尋さんの神経もよくわからないし、最終話まで付き合っても余市と暮井が真尋さんとどの程度の仲なのかがまったく伝わってこない。一時期のミステリにあった“人間が描けてない”問題がここにきてそのままライトノベルに引っ越してきてしまったというか、キャラクターが記号以上の役割を果たしていません。
 ライダー系のパロディもなぁ、あまり多すぎると「おまえらの喜ぶネタを言ってやってるんだぜ?」的な押し付けがましさを感じ、得意分野でありながらさほど楽しいとは思えませんでした。
 クトゥルー神話については詳しくないので言及しないとして、全体の感想を述べるなら「楽しくはあるけど、推せはしない」です。


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はろーすみす

Author:はろーすみす
シリーズものも平気で数年寝かせる積読家。本格ミステリとスター・ウォーズ小説を中心に読み漁り、新刊・話題作はあまり追っていません。

好きなミステリ作家は古野まほろ、はやみねかおる、西尾維新、霧舎巧。
ジャンル外では築山桂と小川一水。
講談社ノベルスをこよなく愛す特ヲタ。

当ブログはリンクフリーです。
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2012年に読んだ小説の        ベスト5はこれ!!

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2011年に読んだ小説の          ベスト5はこれ!!

1.トリプルプレイ助悪郎(2007年刊)   2.名探偵に薔薇を(1998年刊)             3.化物語(2006年刊)          4.時砂の王(2007年刊)                  5.天帝の愛でたまう孤島(2007年)

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