2012.06/18 [Mon]
映画『スペース カウボーイ』
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★★★☆☆
時代遅れの装置を直せるのはフランク1人。この急場を救えるのは――彼以外にはいない。
かつて空軍の英雄的存在だったフランク。今では引退している彼の元にNASAから緊急要請が入る。故障した通信衛星の修理方法を教えてくれというのだ。しかしフランクには苦い過去があった。当時、優秀なテスト・パイロットチーム“チーム・ダイダロス”のメンバーだった彼は、アメリカ初の宇宙飛行士として宇宙へ飛び立つはずだった。だが土壇場になってNASAの権限でその夢を断念させられたのだ。40年前の屈辱を晴らすべく、自ら宇宙へ行くことを条件に仕事を引き受けるフランク。さらに、かつてのメンバーも一緒に行けるように働きかけ、こうして伝説のチームは再結成されるが……。 (2000年 アメリカ)
BSで放送があったので録画視聴。
通信衛星が故障し、直せるのはかつて宇宙飛行士を志した老齢の4人しかいない、というあらすじは前々から知っていて興味があったのですが、もっとエンタメ寄りな作品かと思ったらそうでもなかったんですね。
40年前に絶たれた夢の続きを追い掛ける中で困難があり、敵がいて、ロマンスがある。再び宇宙を目指す彼らの姿は、見た目が老いてもまさしく40年前の青春時代そのもの。この作品はオヤジたちの青春映画なのです。
それだけあって中身が若干、若者のノリでいってしまうのがいまいち納得できない部分でもあります。酒場の喧嘩も大概ですが、特に気になったのは飛行士として宇宙へ送り出しても大丈夫かどうか適性を見るための視力検査でズルをするところです。これはつい先日の『仮面ライダーフォーゼ』の宇宙飛行士選抜試験も同様で、宇宙に行くのは何も個人だけの問題だけじゃなくて、その影には支えてくれるバックアップチームの存在があり、彼らとの間に信頼関係が築けて初めて可能になることではないのかと。宇宙飛行士は命を預け、地上班は命を預かる立場にあるわけで、そこに誤魔化しや隠しごとがあってはならない。そんな軽い気持ちで「宇宙に行きたい!」なんて言うなよ、とどうしても感じてしまう。少なくとも心構えにおいては宇宙飛行士失格ですよ。
加えて、明らかに体力的に足りていないフランクたちが飛行士として認められるに至った経緯の説得力面での不明瞭さ、そもそもの話フランク自身の宇宙行きに物語的な必然性がなく、単なるわがままにしか見えないなど、全体として軽さが目立つのが難点です。
後半も前半とは別作品かというほどのド派手な展開に突入してしまい、うーん。ネット上ではわりと高評価が目立つのですけど、悪いというほどでないにしろ、あまり褒められた作品ではないです。
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