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300冊の積読本もなんのその、本や映画の感想などをつらつらと述べてみたり。

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山本弘『名被害者・一条(仮名)の事件簿』

名被害者・一条(仮名)の事件簿 (講談社ノベルス)名被害者・一条(仮名)の事件簿 (講談社ノベルス)
山本 弘

講談社 2012-04-05
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★★★★☆
私は名探偵じゃありません。名被害者です
名探偵の陰に、名被害者あり。名探偵が頻繁に事件に出くわすように、この世にはムダに殺人者と遭遇して殺されそうになる「名被害者」と呼ばれる存在がいる。だが、「名被害者」的性質が世に知られることは少ない。なぜなら……「名被害者」はその性質故に、殺されてしまうからだ。この物語は、「名被害者・一条」が変わった殺人者と出会い、どう生き延びるかを描いている……ような気がする。


 名被害者体質の女子高生・一条(仮名)があの手この手で自分を殺そうとしてくる犯人たちにわざわざ付き合ってあげた挙句、計画の杜撰さを指摘しまくって撃退するというミステリちっくコメディ。『メフィスト』連載ぶんを一冊にまとめた連作短編集です。
 あらすじがあらすじだけに本格らしい謎解きはありませんが、ミステリにおけるあるあるネタをコメディ仕立てにしているため、ミステリ読みこそが最も楽しめる作品となっています。とはいえ侮るべからず、そこは講談社ノベルス。

 第5話「カマンザドオリさん(仮名)と第九次侵略計画」は並みのミステリ小説顔負けの伏線量です。しかもこの伏線がどこに繋がっていくのかというとなんとも無駄すぎる超展開! いや、伏線が充分に敷かれている時点で超展開とは言わないのかもしれないのだけど、とにかくぶっ飛んでいます。しかもこれまた無意味に某トリックまで使われていて爆笑しました。
 いやぁ、とにかく愉しい。面白い。小説を読んでいてここまで笑ったのは久しぶりです。一条(仮名)のとぼけた語り、犯人のまぬけさ、合間合間に挿まれる小ネタの数々(まさかの井上喜久子!) この一作で物語としてきちんと完成していることを承知した上で敢えて述べますが、これ100巻くらい出してくれないかなぁ。


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名被害者・一条(仮名)の事件簿/山本弘

◆読んだ本◆ ・書名:名被害者・一条(仮名)の事件簿 ・著者:山本弘 ・定価:840円 ・出版社:講談社ノベルス ・発行日:2012/4/4 ◆おすすめ度◆ ・名探偵ならぬ名被害者登場度:★★★ ・B級な...

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はろーすみす

Author:はろーすみす
シリーズものも平気で数年寝かせる積読家。本格ミステリとスター・ウォーズ小説を中心に読み漁り、新刊・話題作はあまり追っていません。

好きなミステリ作家は古野まほろ、はやみねかおる、西尾維新、霧舎巧。
ジャンル外では築山桂と小川一水。
講談社ノベルスをこよなく愛す特ヲタ。

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