ミステリの猫 非ミステリの夜
読み終わった本の感想などを。 好きなジャンルはミステリとスター・ウォーズ。
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【感想】 虹色ほたる 永遠の夏休み /川口雅幸
虹色ほたる―永遠の夏休み虹色ほたる―永遠の夏休み
川口 雅幸

アルファポリス 2007-07
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★★★★☆

一年前に交通事故で父親をなくした小学6年生のユウタは、夏休みに一人、父親とよくカブトムシを取りに来た山奥のダムで足をすべらせる。目を覚ましたユウタの前には、一人の小さな女の子・さえ子とダムに沈んだはずの村が。どうやら三十年以上前の村にタイムスリップしてしまったらしい。そしてそれはユウタにとって、かけがえのないもう一つの夏休みのはじまりだった……。



 児童書。表紙のイラストや色使いも綺麗で、「本」としても逸品。

 いやぁこれは良かった。
 個人の好みでアレなのですが、擬音と、一部語尾の妙なカタカナ表現にさえ目を瞑れば、☆×5の出来ですよ。

 もともと“夏”というワードに、非常に弱いのですが(“ひと夏の思い出”みたいな)、それに加えてノスタルジーを感じさせる舞台設定、忘れてしまった記憶、とこちらのウィーク・ポイントを的確に突いてきて、かなりやばいです。

 基本的な設定やラストの展開は決して新しいものとは言い難いけれど、物語の「軸」となっている中盤部分がそれを補って余りあるほどに良い。むしろ、この物語の締めとして、あれ以上のラストはないだろうと思えるくらい。

 
 とにかく、児童書と侮ることなかれ。“夏”の物語に飢えている、懐かしい気分に浸りたい、少しでもそう思ったのなら迷わず読むべき一冊です。
【感想】 シャーロック・ホームズの冒険 /アーサー・コナン・ドイル
シャーロック・ホームズの冒険―新訳シャーロック・ホームズ全集 (光文社文庫)シャーロック・ホームズの冒険―新訳シャーロック・ホームズ全集 (光文社文庫)
アーサー・コナン ドイル Arthur Conan Doyle 日暮 雅通

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★★★☆☆

 ホームズが唯一意識した女性アイリーン・アドラーの登場する「ボヘミアの醜聞」をはじめ、赤毛の男に便宜を図る不思議な団体「赤毛組合」の話、アヘン窟から話が始まる「唇のねじれた男」、ダイイングメッセージもの「まだらの紐」など、最初の短編12編を収録。第1短編集。



 シャーロック・ホームズ シリーズ第3作にして第1短編集。
 ですが、この新訳シャーロック・ホームズ全集では何故か第1回配本作品。素直に、出版年月順に刊行してくれれば良いのに……。

 今回は短編集ということで、殺人事件のみならずバラエティ豊かな事件が揃ってます。昨今の短編ミステリの型が既にこの時点で確立されていたことに驚き。

 ただ、ホームズのシリーズがずるいと思うは、伏線となる描写がなしの状態で推理が始まってしまう場合が多々あること。それで、少しついていけない感じになってしまうんだよね。

 ちなみに、名前を知っていたのは「まだらの紐」「ボヘミアの醜聞」「赤毛組合」くらい。意外と知らない作品が多かったかな。
(以下ネタバレ)
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