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300冊の積読本もなんのその、本や映画の感想などをつらつらと述べてみたり。

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二階堂黎人『地獄の奇術師』(2009年の読書感想 補完)

地獄の奇術師 (講談社文庫)地獄の奇術師 (講談社文庫)
二階堂 黎人

講談社 1995-07-06
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★★★☆☆
よく憶えておけ。私の名は《奇術師》、地獄から来た奇術師だ――
十字架屋敷と呼ばれる実業家の邸宅に、ミイラのような男が出没した。顔中に包帯を巻いた、異様な恰好である。自らを「地獄の奇術師」と名乗り、復讐のためにこの実業家一族を皆殺しにすると予告をしたのだ。「地獄の奇術師」の目的は何なのか。女子高生で名探偵、二階堂蘭子の推理が冴え渡る。


 二階堂蘭子シリーズ第1作。
 犯人がいかにもな怪しい格好で現れたり、“地獄の奇術師”だなんて名前で呼ばれたりと、江戸川乱歩の少年探偵団的な雰囲気と「金田一少年」っぽさが漂ってます(もちろん、こちらの方が断然先なんですけどね)

 冒頭から繰り広げられるミステリ小説論議は、正直注釈ナシだとついていけません。すみません、にわかでした。でも同時に、読者層の幅を限定しかねないなぁとも思ったり。のっけから、あれだけの注釈を必要とするミステリ論議は、のっけから一般読者を脱落させる危険性があるかと。まぁ作者としてはそういう読者には興味を持って貰わなくても結構なのかもしれないですけど。うーん。
 古き良きミステリな感じが最初から最後まで包んでいて、とても90年代前半に書かれたとは思えない作品です(誉め言葉)
 犯人は最初からメドがついてしまいますが、そんな全体の雰囲気を味わいながら読むのがベストだろうと思います。

 て、か、いくらお偉いさんの親族だからって、高校生が当然のように現場に ……自重ww
 これが古き良きミステリの力なのか――?


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Comment

 

トラックバックさせていただきました。
「名探偵はどこにいる」と合わせて
トラックバックお待ちしています。
  • posted by 藍色 
  • URL 
  • 2010.01/08 19:00分 
  • [Edit]
  • [Res]

 

トラックバックありがとうございます。
早速、返させていただきます。
  • posted by はろーすみす 
  • URL 
  • 2010.01/09 22:52分 
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地獄の奇術師 二階堂黎人

十字架屋敷と呼ばれる実業家の邸宅に、ミイラのような男が出没した。 復讐のためにこの実業家一族を皆殺しにすると予告をしたのだ。 二階...

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Author:はろーすみす
シリーズものも平気で数年寝かせる積読家。本格ミステリとスター・ウォーズ小説を中心に読み漁り、新刊・話題作はあまり追っていません。

好きなミステリ作家は古野まほろ、はやみねかおる、西尾維新、霧舎巧。
ジャンル外では築山桂と小川一水。
講談社ノベルスをこよなく愛す特ヲタ。

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