2010.04/23 [Fri]
映画『ふたりはプリキュア Splash☆Star チクタク危機一髪』
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★★★★☆
プリキュアはふたりの気持ちがパワーになるラピ。
迷いや不安、お互いに対する気持ちに揺れがあると、力が弱くなるラピ!
プリキュアは――ふたり一緒じゃないと力を発揮できないんだラピ!!
海原市のど自慢大会で、親友の舞とデュエットで出場する予定だったが咲は寝坊してしまう。何とか出場できたものの舞とは大ゲンカになり、気まずい雰囲気に。そんな状態でステージに飛び出した咲は、歌詞を忘れて大慌て。「時間よ、止まれ!」と心の中で叫ぶと、本当に時間が止まってしまった。そこへ突然、アワーズとミニッツという2人の精霊が現われる。咲が彼らについていくと、そこは時計の郷だった。世界の時間をつかさどる「無限の時計」を、謎の男サーロインが世界を手に入れるために止めてしまったのだ。時間を止めて世界を支配しようとするサーロインに、プリキュアが立ち向かう。(2006年 日本)
劇場版「プリキュア」シリーズ 第3作。
先日、念願の『プリキュアオールスターズDX2』をようやっと観に行ったのですが、その感想の前にまずはずっと棚上げにしていたこちらのレビューを。
昨年、気まぐれで借りてきた『プリキュアオールスターズDX』を見て以来『プリキュア』にハマり、それからまだそんなに多くの話数を見たわけではないですけど、それでもシリーズの中でいちばん好きなのがこの『Splash☆Star』です。その理由については今回はとりあえず置いておくとして、以下感想です。
内容自体はプリキュア同士の仲違いという言ってしまえば前作『Max Heart2』の焼き直しに近いです。しかし、だからこそ前作のイマイチだった部分をブラッシュアップし、作品自体の完成度が上がっているのまた事実。たとえば前作では、なぎさとほのかが本物の友達であるか否かを問うているにも関わらず、キャラ同士の関係をそこまで構築するに至らなかったひなたについても同等に友達扱いしていたところがネックでもありました。特にひかりだけならまだしも、なぎさ×ひなたでも語らせたのは説得力が希薄で残念。そういった諸々の反省を踏まえた本作は、異空間で物語を展開させることで登場人物を絞り込み、プリキュアである咲と舞の喧嘩話にしっかりと焦点を当てることに成功しています。ゲストキャラクターの妖精たちも変に絡んだりせずにあくまでも諭し役、対比役に回っていたのも成功の要因です。
ふたりのすれ違いを利用されてブラックVSホワイトを実現させた前作とは異なり、今回は完全な仲違いで喧嘩しちゃってます。まぁこの喧嘩については咲が擁護のしようもないくらいに全般的に悪かったりするのですが、何せよそこで相手を腹立たしいと思って反論しまった舞もそんな自分が嫌だったわけで。
そんな喧嘩と互いのどん底までの後悔を経て、『ふたりはプリキュア』の“ふたりは”の部分に掛かってくるところがかなり秀逸。そもそもプリキュアはなぜ“ふたり”なのか?と、そこまで言及した作品なんですね、これは。以後のシリーズでは登場するプリキュアの数が増えていくので、その必然性が薄れてしまうわけですが、こういうタイトルや作品テーマとストーリーが有機的に結びついている作品はかなり好き。
それにしても『プリキュア』シリーズにおける心情描写には目を見張るものがあります。舞と喧嘩別れした際に咲が言おうとしているにも関わらず“舞”の名前を口に出せない場面、その怖れを描いたシーンとか、そういった細かい演出が良いです。
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この一言につきます。DX2でも咲と舞のイチャイチャが大好評でしたね。
私も、これからの2人の活躍に期待してます。てゆーか、KC2巻出してほしい…。